石垣:今回はデジタル人材を採用する際の注意点について、プロジェクトHRソリューションズの関川さんにお話を伺いたいと思います。
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デジタル人材を採用する際に注意すべきポイント
石垣:御社は、デジタル人材の特に採用代行のプロフェッショナルだと思いますが、数多くのデジタル人材の採用支援をされている中で、デジタル人材を採用する際の注意点やノウハウ、情報をお持ちだと思います。
デジタル人材を採用する際に、注意した方がいいポイントはありますか?
関川さん:事業部からのオーダーを鵜呑みにしないことがまず一つです。
具体的には、現場との間で、しっかりコミュニケーションを取りましょうという話です。
事業部で、採用の市場感を把握していらっしゃらないことが多いので
「どういう人材が欲しいのか?」
となった場合に、ハードルを度外視して
「こういうスキルが必要だよね」
ひどい場合は、必須条件が10個以上の要件が並んでいるなども多々お見かけします。
そのような場合は、適切に人事の担当者として、そういう人材がマーケットにはいないので あれば
「いないと思いますよ」
「この必須条件は、落として良いと思います。なぜなら・・・」
このように、事業部との現場を把握した上で、採用の市況感を伝えることも含めた適切なコミュニケーションをとって、要件を調整したり、見せ方を変えていくことをやっていかないと、マーケットにいない人を、ただただ求人に出稿して待っているという状態の会社も非常に多いなと思っています。
この点は、非常に注意すべきポイントかと思います。
石垣:採用市場の市況感をリアルタイムで確認する方法は、どういった方法が考えられるのでしょうか?
関川さん:リアルタイムですぐにデータを出して、把握することは、現実的にはなかなか難しいと思います。
そのため、比較的にユニークユーザー数が多い、ダイレクトスカウト媒体で、実際にヒットするアクティブユーザーの数をそれぞれの媒体を出して、事業部の方々にも見て頂いて
「どうしますか?」
「人はいませんよ」
という話をしたする方法にとどまるのかなと思います。
採用成功に不可欠である2つのポイント
石垣:現場との衝突はあったりするのでしょうか?
「採用するのが、人事部の仕事だろ」
みたいに言われるような会社さんもあったりするのかなと思ってですね。
関川さん:そういう会社は、やっぱり採用はうまくいかないですよね。
事業部が採用決済を持っている場合は、事業部がちゃんと当事者意識を持って、採用にも協力的であるべきです。
一方で、人事はプロフェッショナルとして、しっかり事業部の方々にも伝えないといけません。
伝えられないのであれば、勉強するなり、外部のプロフェッショナルに頼るなりして、あらゆる方法を模索すべきだと思います。
広報に協力関係をしっかり出来ている会社さんは、採用がしっかり進んでいる会社さんが多いです。
あとは、少し根性論ですが
「量をやりましょう」
というのもあります。
採用は今、競合性が高いことを前提として、いろんなチャネルが出てきていたり、いろんな方法論が叫ばれていますが
「結局何が正しいのか?」
ということは、どこまでいっても結果を見ないと、わからないです。
どこまで行ってそれが結果なのかとすると、例えば10人、15人にアプローチをかけて
「返信がないから、ダメな施策なのか?」
というと、そうでもありません。
ある程度N数をこなしていかないと、仮説に対するフィードバックができません。
候補者さん対応に追われて、蓋を開けてみると、採用できていない企業さんが多いです。
一方で
「量をしっかり頑張りましょう」
ということも、個人的には、非常に重要なポイントとして認識しています。
デジタル人材の採用に効果的な勉強方法
石垣:「デジタル人材の採用が、まだこれからなんだよね」
という会社の採用担当者さんは「DX人材の採用」について、どの様に勉強すべきでしょうか?
関川さん:「こういう人を採りたいんだ」
というオーダーが、現場から入ったとすれば、こういう人、こんな人、この職種について、しっかりと理解をすることが大事だと思います。
この職種について理解をすれば、例えばスカウト媒体でもそうですし、人材紹介会社さんから紹介があったとかもそうですし、データベースにいらっしゃる方々のご経歴が、どういった経歴なのかというのが、より理解ができます。
それこそ
「採用の市場がどうなってるのか?」
「このターゲットに対して、どのような訴求を作るのか?」
ということも、より発展的に検討ができるようになっていきます。
まず第一歩目としては、必要な領域、対応しているターゲットについて、しっかりと概念理解できるようにすることが、一歩目かなと思います。
石垣:今のお話を伺って、デジタル人材の採用のポイントや注意点について、いろいろ教えていただいたので、この内容を粛々とやっていくということですよね?
関川さん:やって、ちゃんと効果を確認して、また課題を検討して、そこに対するソリューションをすることの繰り返しです。
これをいかに高速で回していけるかが、重要です。
デジタル人材の採用を加速させる「採用代行会社」の活用
石垣:自社で難しい場合は、採用代行会社さんや、御社のようなデジタル人材に強い会社さんに依頼することが、一番手っ取り早いのでしょうか?
関川さん:良い採用代行会社を見つけることは、すごく難しいことだと思います。
しかし、良い採用代行会社と出会えると、今まで進んでなかったことが、一気に進んでいきます。
弊社でも、そのような声は良く頂くので
「自社でどうしても進まない」
「スピード感が、なかなか作れない」
という場合は、そういった外部のプロフェッショナルを頼ることも、一つの方法かなと思い ます。
石垣:関川さんありがとうございます。
デジタル人材の採用に困っている企業様は、是非一度関川さんにご相談頂ければと思います。
この記事の監修者
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