TikTokを採用活動の一環として利用する企業が増えてきています。
「TikTokを自社で運用できるのか?」
「TikTokは本当に採用活動に繋がるのだろうか?」
このようにお考えの企業様も多いと思いますので、今回はTikTokでの採用活動のメリット・デメリット、TikTokで採用活動をする5つのポイントについて解説致します。
TikTokでの採用活動の4つのメリット
①コストを抑えて動画制作の素人でも始められる
TikTokに投稿する動画は基本的にはスマートフォンで撮影した動画を編集して、投稿します。
ですので、高価なカメラやマイクが必ずしも必要ではありませんし、動画制作の知識が無くても大丈夫です!
そのため、TikTokでの採用活動はコストを抑えて始めることができます。
②情報を短くわかりやすく伝えられる
1分間の映像は、Webページ3,600ページにも相当する情報量と言われています。
TikTokであれば隙間時間に多くの情報を把握することが可能です。
また、特に今「文章を読めない人」が増えています。
連絡手段は簡潔にLINEで用件を伝え、スタンプで返事も当たり前、Twitterでは140文字以内で伝えるなど長い文章に向き合う時間が急速に減ったのも、SNSが普及していることが一つの要因でもあります。
読解力が欠如しているため、企業がどれだけ熱いメッセージを文章にしたところで、今の若い世代の求職者には伝わっていない可能性があります。
自社の採用力が強い企業であれば、求職者が主体的に調べて情報を観てくれますが、採用力が弱い企業であれば短時間で自社をPRする必要があり、短時間で自社を売り込む必要があります。
③拡散力が高い
TikTokの投稿が拡散されることで、採用だけでなく自社の宣伝効果にも繋がります。
TikTokは動画がランダムに流れるプラットフォームでもあるため、他のSNSより拡散能力が高いと言われています。
拡散されることで、求職者以外にも潜在層にも見てもらえる可能性が広がります。
④会社の雰囲気を伝えやすい
TikTokでは社内の様子や、働きやすさなどをカジュアルに伝えることに適しています。
特に今の世代の求職者は
「人間関係が良好な会社なのだろうか?」
「働きやすい環境なのだろうか?」
このようなことを知っておきたいと考えている求職者が多いため、不安を解消できるような
・先輩後輩のやり取り
・会社あるある
・社員に聞いてみた!採用される人の特徴
・社員誕生日サプライズ演出
など通常の採用動画よりも、カジュアルで作りこみすぎていない「自然体」を撮影することで求職者はより安心感をもって求人応募することができます。
TikTokでの採用活動の3つのデメリット
①炎上するリスクがある
炎上するリスクを踏まえた上でTikTokを運用しましょう。
2022年9月にアップル社の最高幹部の一人がTikTokで下品なジョークを言ったことで話題となり、退社となりました。
拡散能力があるということは、多くの人に観られるためちょっとした発言や言動がきっかけで炎上してしまう可能性があります。
企業の採用アカウントが炎上してしまうと、これまで築き上げてきた企業のブランドイメージが低下したり、顧客からの信用を失う可能性もあります。
企業が炎上してしまうと、収拾がつかなくなってしまうため炎上対策を事前に社内共有した上でTikTokを運用しましょう。
・社員の悪ふざけや非常識な行動
・社員に無理やりTikTokの動画にでてもらう
・政治・宗教などへの言及
・政治・宗教に関する投稿をしない
・社内でTikTok運用マニュアルを作成する
・社員の個人SNSのルールも設定する
・誹謗中傷してくるアカウントは通報する
対策の例として、TikTokの運用マニュアルに関しては、投稿する前に必ず
「誰から見られても大丈夫なのか?」
という意味でも必ず動画投稿前に二者確認・三者確認を徹底することや、事前に起こりそうな事例に対して社内共通の対処法を決めておくなど準備しておきましょう。
また社員個人のSNSに関しては、個人SNSの方で会社の情報を発信してしまいそこから企業が炎上する恐れもありますので、個人SNS運用に関してもルールを作っておきましょう。
②長期的な採用手法
TikTokは実名登録が義務ではないため、TikTokから直接採用に繋げることは難しいです。
TikTokは
「企業に興味をもつきっかけ」
「企業の認知度拡大」
の役割のため、即採用を求めている企業には向いていません。
TikTokをコンスタントに更新し続け、少しずつ興味をもってもらい、採用に繋がるという長期戦な採用手法ということは頭の片隅に置いておいてください。
③企画力が必要
TikTokのトレンドの移り変わりは早く、1週間で変わることも珍しくありません。
多くの動画をスワイプして観ることができるので、興味を持ってもらえなければ1秒でスワイプされてしまいます。
そのため企業でTikTokを運用する場合は、トレンドに敏感になり、視聴者目線の目を惹くことができる動画の企画が必要になってきます。
TikTokrで採用活動をする5つのポイント
①最初の3秒が重要
特に若い世代はテレビや映画などをずっと観ることができなくなりつつあります。
わずかな時間で、自分が知りたい情報だけを求めているのです。
そのため、YouTubeも倍速で観ることが当たり前、ショート動画や切り抜きの方が観たい部分だけ観るという人が増えています。
TikTokも動画を次々にスワイプして観れるのが特徴ですが
「観たい!」
と思われなければ、スワイプされてしまうということです。
そのためTikTokは
「最初の3秒」
で観る・観ないの判断をされ、3秒観てもらえれば動画を最後まで観てもらえる可能性が高くなります。
②ビジネス色が強すぎる動画を投稿しない
TikTokは「娯楽」で観ている人が多いため、堅苦しい採用動画はTikTokには不向きと言えます。
cmのような企業動画や、単調な採用動画では求職者には観てもらえません。
TikTokでは、TikTokに合ったカジュアルな採用動画に振り切ることが大切です。
③ファン化させる
SNSを伸ばすためには、ファンを作ることもポイントの一つです。
企業の採用TikTokの場合であれば、同じ社員に出演し続けてもらうことで
「この人と一緒に働いてみたい」
「株式会社の〇〇の△△さんだ!」
などと視聴者の印象に残ってもらう、良い人(良い会社)そうだなと思ってもらいやすくなります。
④広告を使う
今では多くのユーザーや企業がTikTokを運用しているため、簡単には再生されません。
そのため、多くの人に観てもらうために広告課金する方法があります。
TikTokアプリ起動時に表示される広告で、利用ユーザー全員が対象です。
費用はTikTok広告の中で一番高く、広告枠が1日1社限定のため、約500万円の費用が発生します。
ハッシュタグチャレンジ広告は、企業が特定のハッシュタグを作成し、ユーザーがそのハッシュタグを使って動画投稿するユーザー参加型広告です。
期間は最大2ヶ月間で、費用は一番安くても1,000万円程度が相場です。
インフィード広告は、TikTokのおすすめ欄に表示される広告です。
1日単位で契約可能なため、ユーザーの反応を確認しながら広告を続けるか打ち切るかコントロールが可能です。
プランによりますが、約42万円〜625万円~の費用が発生します。
運用型広告は、ターゲット設定から広告作成、配信まで全て自社で対応します。
ターゲットを細かく設定できたり、費用も予算に応じてコントロールしやすいのが特徴です。
⑤動画制作に時間をかけすぎない
採用担当者がTikTokに割ける時間はごくわずかです。
TikTokの運用ばかりに集中してしまうと、他の業務が圧迫されたりTikTokを始めても更新できなくなることもあります。
動画制作にこだわるより、継続して更新し続けることが大切です。
簡単でわかりやすい最低限の編集を心がけましょう。
SNSの特色に合わせた使い分けが重要
採用動画を一律で各SNSに投稿しても、効果を最大限発揮できません。
TikTokはカジュアルな認知度を拡大させるための動画、YouTubeは企業を深く知って貰う動画など、SNSに合わせた動画投稿をすることで、より効果的な採用活動を行えるようになります。
この記事の監修者
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